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黒ファイ小ネタ②


携帯のメモ帳にネタがたまっていく一方なので、どんどん消化してくよ

原作設定×3
殺伐モード

追記にてどうぞ




黒髪のひと

※アシュファイ前提っぽい


奴が誰にでも、特に女に優しいのは知っていた。
それだけならそんな光景を見るたびに鼻で嘲笑っていられたが、あることに気付いてからは笑えなくなった。
あの魔術師は大きな差はないが、長髪の、殊に黒髪の女を贔屓している。

「髪が長いのが好みなのか?」

「んー?」

「特に、黒髪の」

「・・・んー、そうだなぁ。どっちかって言われたら、好きなのかもー?」

あるとき聞いてみたら、そんな曖昧な答えが返ってきた。

「でも黒るーのは違うなぁー」

そんなことを言いながら空ろな目で俺の髪に触れた。

「全然違う」

「誰と比べてんだ」

「髪伸ばしなよ、似合うよ」

「それで誰かの代わりにすんのか」

「あーでもやっぱり違うなぁ。さっきのナシ、伸ばさないで」

言われなくても伸ばす気なんてない。
誰かと比較されていることへの怒りと、こいつが唯一求める誰かの代わりにすらなれないことへの虚しさで、少し自分の髪が嫌いになった。

END

**********************


閻魔様の不平等裁判

※暴力・流血注意


足元に転がる人間が人間に思えなくなってきた頃が止め時だったな、と黒鋼は白々しく後悔した。
ファイのきれいな金髪は血でべたついて固まってしまっている。
髪だけじゃなくて服や体にも赤い染みができているけど、それらは黒鋼の眼には留まらなかった。
浅い息を繰り返すファイの胸倉をつかんで上半身を起き上がらせると、彼は薄く微笑んだ。

「なんで笑ってんだ。気持ち悪ぃな」

「えへへー」

こうまで人の神経を逆なでする人間は見たことがない。
殴っても、罵倒しても、蹴りつけても、噛み付いても、ファイは笑顔でさらに黒鋼を怒らせようとする。
痛いとも言わなければ止めろとも言わない。
それがまた気に入らなくて、ぬいぐるみを引き裂くような気分でファイを手酷く扱った。

「黒様、オレのこと嫌いなんだねー」

けたけたと首をそらせてファイが笑い声を上げる。

「でもオレは黒たんのことだいすきー」

「そんなに俺を怒らせたいのか」

「すき、だいすき。あいしてる」

胸の奥に氷塊を落とされたような冷たい重力を感じた。
ファイの口に指を入れて、熱い舌を強く引っ張ると、少しうめいた。

「嘘しか言えねぇ舌なら、いっそ引っこ抜いちまうか?」

滑る舌に爪を立てればわずかに血がにじんだ。
それでもなお、ファイは笑おうとしている。
その瞬間、何もかもが黒鋼にとって無意味になって、怒りも消え去ってしまった。
手を離して崩れ落ちるファイに背を向ける。 

「嘘だから怒ったの?」

もはやファイの言葉に耳を傾けることに価値などない。

「それとも嘘じゃないから怒ったの?」

再び波を立てようとする感情を抑え付けて、静けさを保つ。

「君が答えるまで、何度でも言ってあげる」

耳をふさぐのは敗北の証だ。

「愛してるよ」

何も答えないのはおまえのくせに。

END

*******************

仲間はずれ


ピッフル国で行われた盛大なレースは、可憐な少女の優勝で幕を閉じた。
その様子をずっと隣で見ていたモコナはサクラの栄光を色んな人に称えて回り、小狼もモコナみたいには行動できないけどサクラ以上にサクラの勝利を喜んでいた。
そして途中でサクラの身代わりになって敗退した黒鋼もサクラの優勝を心の奥でこっそりお祝いしていた。
いちばん最初に落ちてしまったファイも、嘘のないやさしい瞳で彼女らの喜びを自分の喜びとして感じていた。
ファイは変わった、と黒鋼は思った。
最初は色んなものに興味を向けるくせに本当は無関心で、子供たちへの労わりの言葉さえ状況にあわせて「正しい」言葉を選び出したような胡散臭さがあった。
旅の中でファイはサクラの優しさと、小狼のまっすぐな心と、モコナの無邪気さにふれて、変わった。
その変化を黒鋼は快く思った、でもすぐに裏側にある嫉妬が肥大して、濁った感情だけが残った。
自分が何を言っても、何をしても真実を見せなかったファイが、こんなに簡単に本当の笑顔を見せている。
子供たちにはできるのに、自分にはできないこと。
子供たちには見せるのに、自分には見せない笑顔。
いけないとわかっているのに不愉快な気持ちになって、やりきれない、こんな華やかな場所なのに。
ファイは今、サクラたちの笑顔を心から嬉しいと感じていて、ずっとそんな感情を彼に与えてやりたいと思っていたのは自分なのに、先を越された。
強引に問い詰めて、乱暴に追い詰めるだけの自分には、到底てきないことだったのだ。
ならば、ファイが優しさだけでは引き上げられないくらいの絶望に落ちてしまえばいいと思った。
それならば力しか持たないこの腕でもファイに変化をもたらすことができる。
だけど黒鋼はその暗い願望を手の届かないところへ隠した。

「俺じゃ、だめなんだ」

たとえそれがどんなに過酷な絶望であっても、絶対にファイは黒鋼の手を取らない。
でも、もし、ファイが本当に暗闇の底に落ちてしまうようなことがあれば、周りを押しのけてでも自分が彼の腕をつかむのだろう。
そんな救済をファイが望んでいなくても。
そしてたぶん、一度つかんだ彼の腕は、二度と離してやれない気がして、人々の歓声が響くさなか、黒鋼は場違いな謝罪を心の中でファイに告げた。

END


本領を発揮できた気がする
舌引っ張るのいいよね

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